すでに土地を所有していたり、親族から譲り受けた土地がある場合は、土地の取得費用がかからないため、土地を購入して家を建てる場合よりも安く家を建てることができます。ただし注意が必要なのは建築費用のみで家を建てられるわけではないということです。所有している土地の状況や、建築費用以外にかかる経費について理解していないと想定より高い買い物になることも少なくありません。
ここでは土地有りで家を建てる場合にかかる費用の相場や流れについてご説明いたします。
土地有で家を建てる時の費用の相場は?
まず土地ありで注文住宅を建てる場合の建築費用をイメージしやすくするために、相場について確認しておきましょう。フラット35利用者調査によると、全国平均は2023年時点で3,861万円で、青森県に限定すると建築費用の平均は3,368万円となっています。青森県は前年よりややダウンしていますが、全国的に見ると価格は上昇傾向です。建築費用は円安や世界情勢によって左右されますのでしっかりと確認するようにしましょう。
土地ありで家を建てるときの費用内訳
冒頭でも述べましたが、土地ありで家を建てる場合は土地の購入費用は必要ありませんが、家の建築費用だけで建てられるわけではありません。所有する土地に家を建てる場合に必要な費用は以下のものが挙げられます。
本体工事費
本体工事費とは、文字通り家の本体を作るための費用です。基礎工事、土台工事、内装工事、外装工事、屋根工事、設備設置工事などがこの中に含まれ、費用全体の70~80%を占めます。
この費用は一般的に請負契約締結時、着工時、上棟時、引き渡し時と4回に渡り代金を支払うタイミングがあります。住宅ローンを利用する場合は、融資金を受け取れるタイミングが家の完成後であることがほとんどなので、もし手持ち金で支払うことが難しい場合はつなぎ融資も検討しましょう。
別途工事費
別途工事費は家の本体以外の部分にかかる工事費用のことです。外構工事、電気配線工事、排水工事などが含まれますが、土地ありで家を建てる場合に気になるのが「土地の整備費用」。土地の状況によって価格には開きがあり、非常に高額になることもあるので注意が必要です。
具体的には地盤改良、整地、盛り土などの宅地造成工事がこの中に含まれます。地盤改良は地盤が緩い土地に必要となり、家の耐震性を高めるために必要です。また、整地や盛り土は、低い土地や斜面に家を建てる場合に土地を平らに整えるために行います。
このように土地の状況次第では工事の内容や費用が大きく変わるので注意しましょう。
費用全体に占める割合は15~20%です。
諸費用
諸費用とは工事にかかる費用以外のもので、住宅購入に必要な手数料や税金などを指します。費用全体の10~20%ほどを占め、具体的な例は以下のようなものがあります。
・設計料
・火災保険料
・司法書士の報酬
・登録免許税
・引っ越し費用
・印紙代
など
これらの諸費用は住宅ローンに含まれないので、原則的に現金払いとなります。ある程度まとまった現金を用意するようにしましょう。
土地ありで家を建てるときの流れや手順は?
続いては土地ありで家を建てる時の流れについて確認していきましょう。
予算を決める
土地の購入資金が必要ないとはいえ、家の建築費用だけでも高額で、住宅ローンの返済は長期にわたります。理想の家を建てようとすると予算オーバーになってしまいがちですが、生活が苦しくなったり、老後の資金が不足しないように無理のない資金計画を立てる必要があります。
希望条件をイメージする
予算がはっきりと決まったら建てたい家の条件を具体的に描きましょう。ただし予算内で希望を全て実現するのは難しいことがほとんどです。イメージした希望条件に優先順位をつけて、なくてはならないものから実現するようにしましょう。
施工会社を選ぶ
理想の家を建てるためには信頼できる施工会社を選ぶことが必要不可欠です。担当者とは密にコミュニケーションをとることになるので、実績や価格帯はもちろん、人柄やコミュニケーション能力も重要です。総合的に判断するようにしましょう。
建築のプランを打ち合わせる
施工会社の担当者とプランについての打合せが必要となります。自分たちの希望と施工会社の提案を照らし合わせて予算と希望条件に合っているか確認しましょう。
また、希望したとしても土地の状態や法令により実現できない条件もあるので、担当者に相談してプランの精度を高めていきましょう。
工事請負契約を結ぶ
プランや金額などが確定したら施工会社と工事請負契約を結びます。住宅ローンを利用する場合はこのタイミングで金融機関の本審査を受けることになります。審査を通過したら住宅ローン契約を結び、引き渡し時に融資が実行されます。
着工
着工後は工程管理を施工会社に任せることになるので、その期間に引き渡し後の準備をするようにしましょう。地鎮祭や上棟式をおこなう場合は事前に施工会社と打合せを行い、スケジュールに組み込むようにしましょう。
完成、引き渡し
家が完成すると市町村の完成検査を受けることとなります。その後、施主と施工会社の担当者が立ち会って、竣工検査を行います。
検査終了後は正式に建物が引き渡されますが、引き渡し日には住宅ローンの融資実行、残代金の支払い、登記の手続きなどが行われることとなります。
所有する土地に家を建てる際に注意すべき点
土地を所有しているからといって、そのまま家を建てられるとは限りません。まずは所有している土地の状況を確認する必要があります。ここでは所有する土地に家を建てる際に注意するべき点について解説します。
地目に注意
地目とは土地の用とのことです。土地の登記事項証明書に記載されている情報で、宅地、田、畑など23種類あります。地目によって家が建築できないということはありませんが、土地の用途が変わった場合は一ヶ月以内に地目変更登記を行わなければいけません。宅地以外の土地に家を建てたら地目変更手続きを行うようにしましょう。
土地の状況により別途費用が変動する
別途費用の項目でも触れましたが、土地の状況によっては宅地造成工事が必要となります。地盤が緩い場合は地盤改良や杭打ちの費用がかさむことがあります。整地や盛り土で整える必要が出てくる場合もあります。
相続した土地に家を建てる場合に注意すべき点
相続した土地に家を建てる場合は、自分が土地を所有していた場合とは違う注意点があります。相続した土地を利用する際の注意点は以下の通りです。
相続登記が必要
相続した土地に家を建てる場合は、被相続人から相続人に名義を変更する相続登記が必要となります。相続登記をして名義を変更しないと土地を担保にして住宅ローンを借りることができず、家を建てることができません。
相続登記を行う場合は法定相続人全員の合意が必要で、遺産分割協議などさまざまな手続きが発生します。相続登記には登録免許税や司法書士報酬などがかかるので注意しましょう。
相続税がかかる
土地を相続したときは相続税がかかります。そのため費用に組み込んでおく必要があります。相続税には基礎控除や配偶者控除、未成年者控除など制度があるので、費用を抑えるためにも相続をする前に確認するようにしましょう。
また、被相続人が存命中に土地を譲り受ける場合は贈与税がかかるので、こちらもよく確認するようにしましょう。
新築のご相談や、費用、手続きのご相談はグリーンホームズまで!
ここまで土地ありで家を建てた場合の費用や流れ、注意点について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。土地を所有している場合は土地の取得費用はかかりませんが、所有する土地の状態を確認する必要があります。場合によっては土地の整備や相続にかかる費用が高額になることもあります。
土地ありで家を建てたい、流れや方法についてもっと知りたいという方はグリーンホームズにご相談ください!面倒な手続きや、難しい法律についてのご相談にも経験豊かなスタッフがお答えします!お家づくりのプロがご要望に合わせたプランをご提案しますので、ぜひグリーンホームズまでご連絡ください!